社会人にふさわしい言葉を正しく身につけるためには、「正しい言葉を覚え、積極的に使ってみる」に限ります。
覚え方のコツとしては、周囲の社会人の話に耳を傾け、言葉の使い方を学ぶことです。また、NHKのアナウンサーの言葉も大いに参考になります。
学生のうちは、使った言葉が少々間違っていても大丈夫です。それよりも、丁寧な正しい言葉を使おうとする姿勢の方が大切です。
ぜひ、社会人と話す機会を設け、積極的に敬語などを使ってみましょう。
よく使う敬語
尊敬語(主語は相手) | 謙譲語(主語は自分) | 丁寧語 | |
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する | なさるされる | いたすさせていただく | します |
いる | いらっしゃるおいでになる | おる | います |
言う | おっしゃる | 申す申し上げる | 言います |
聞く | お聞きになるお耳に入る | 伺う拝聴する承る | 聞きます |
見る | ご覧になる | 拝見する | 見ます |
思う | お思いになる | 存じ上げる | 思います |
行く | いらっしゃるおいでになる | 参る伺う上がる | 行きます |
来る | お越しになるいらっしゃるお見えになる | 参る伺う | 来ます |
会う | お会いになる | お目にかかる | 会います |
知っている | ご存じ | 存じる存じ上げる | 知っています |
丁寧な言い回し
ぼくわたし自分 | わたくし |
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あなた | ○○様 ※○○は相手の苗字 |
あなたの会社 | 御社(話し言葉)貴社(書き言葉) |
○○人事部長(名指しする) | 人事部長の○○様 |
はい、わかりました | はい、承知しましたはい、かしこまりました |
ごめんなさい | 申し訳ございません失礼いたしました |
これでどうですか? | こちらでいかがでしょうか |
(私には)わかりません | (わたくしには)わかりかねます |
あっちそっちこっち | あちらそちらこちら |
初対面の名乗り方 | はじめまして、わたくし、(大学名・学部等)の(フルネーム)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 |
クッション言葉
クッション言葉とは話を切り出す時に使われる、文字通りクッションになる言葉です。
使いこなせると知的でビジネス感覚が身についている印象になります。
主なクッション言葉 | 使用例 |
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恐れ入りますが | 恐れ入りますが、今週中にお願いできますでしょうか。 |
申し訳ございませんが | 申し訳ございませんが、少々お待ちいただけますでしょうか。 |
お手数でございますが | お手数でございますが、資料をお送りいただけますでしょうか。 |
恐縮ですが | 恐縮ですが、もう一度確認させていただけますでしょうか。 |
ご迷惑かと存じますが | ご迷惑かと存じますが、○日のご都合はいかがでしょうか。 |
よくある敬語の間違いは3種類あります。
例) | 【誤】「こちらでよろしかったでしょうか」→【正】「こちらでよろしいでしょうか」 【誤】「こちらが資料になります」→【正】「こちらが資料です」 【誤】「お手洗いの方、お借りします」→【正】「お手洗いをお借りします」 |
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例) | 【誤】「ご覧になられる」→【正】「ご覧になる」 【誤】「おっしゃられる」→【正】「おっしゃる」 |
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例) | 【誤】「素敵な応接室でいらっしゃいますね」→【正】「素敵な応接室ですね」など |
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①「どうも」という言葉を挨拶言葉に代用する。 おはようございます」の挨拶に「どうも」で返す、お礼やお詫びを「どうも」で済ませてしまう。これは、とても軽薄な印象を与えてしまいます。
②お礼やお詫び、呼びかけも、全て「すみません」という言葉を使う。お礼は「ありがとうございます」、お詫びは「申し訳ございません」、呼びかけは「恐れ入ります」「失礼いたします」です。