ナカムラ
当社がDX推進に取り組んだのは2020年。「新しい情報建設業の時代を創ろう」と各事業部から数名が選ばれ、DX委員会がスタートしました。それぞれがDX化に向けたシステムの調査や試験運用に取り組みましたが、様々な事情で導入には至りませんでした。
その経緯を踏まえ、2021年には新たに「DX推進システム事業部」を設立。その役割は、各部門の業務をより効率化・時短化するために、当社の特徴を今一度把握したうえで、システムの改善や社外システムの導入を推進することです。早速、経費精算や勤怠打刻などのシステムを取り入れてペーパーレス化を進めているほか、各事業部に適したシステムの提案導入も随時行っています。
他部署に先がけて、新規システムを正式導入した技術部。1~2カ月のトライアル期間を経て、昨年10月から運用をスタートしました。
システム利用者はそれぞれタブレットを持ち、施工時の記録写真を撮影したり、各種試験の機材とアプリを連動させて手間なくデータを記録したりと効果的に活用しています。それらはクラウド上で一括管理されるため、現場と事務所がタイムリーに情報共有できるようになりました。例えば、図面上で気になる箇所をタップすると現況が写真で確認できるほか、記録用の写真撮影時に事務所にいる上司が写すべき箇所をリルタイムでアドバイスすることも可能。「いつでもどこでも誰もが」、共通の情報をキャッチできるこのシステムは、今後も各拠点の現場に順次導予定です。
システム導入によるメリットは多大です。例えば、共通のフォームに一度入力するだけで二度手間が生じることなく業務が完結したり、別々のシステムでも自動連携されてつながりを担保できたりと、情報の一元化と横断的な活用が可能になれば、経験が浅い社員の業務理解もぐんとスムーズになるでしょう。もちろん、それはベテラン社員も同様です。効率化を考慮しながら、全世代が働きやすい環境をシステムで構築する。それがDX推進の最終目標です。
またシステムで解決できるものが増えると、目に見えないアナログな部分が浮き彫りとなり、そこにも意識を傾けられるような気がします。それは現場の職人さんとの関係性づくりだったり、何気ない語らいから得る生きた情報や、肌で感じる学びなど。効率化・時短化によりもたらされる利点は、私たちが思うより広範囲にわたるのではないかと期待しています。
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