その特徴は、東日本大震災の時にも遺憾なく発揮されました。仮設住宅の工事に関して、いち早く依頼を受けたのです。「住宅関連のスタッフをスムーズに大勢集めて、現地で指揮することができるため、真っ先に声をかけてもらいました。被災地の役に立てて、誇りに思います」。新潟中越地震、中越沖地震時の実績を買われ、災害発生時には同社に依頼が来ることも多々あります。一方で、ただ実績があるだけでは意味がない、とも。「基本はお客様とまじめに向き合うこと。当社が特に大切にしていることです」。
ナカムラが考えるもうひとつの特徴が、「成長する意欲に溢れていること」。年々縮小傾向にある建設業界にありながら、同社は2023年9月期には売上高80億円を達成。2024年度にはさらなる目標を掲げています。今後はますます多様化する顧客のニーズに対し、数字とともに信頼を積み重ねつつ、さらなる飛躍を目指します。
意欲的な取り組みにも注目です。2013年に「技術研究所」を設立。独自の技術を確立させるための先行投資にも余念がありません。2021年には波力発電装置の特許を出願し、翌年、認定されました。現在はエネルギーや漏水関連の研究を進めている最中です。「自分で何かをやってみたい・提案してみたいと考える人にとっては面白い会社だと思います。新しいアイデアは、そういったチャレンジ精神から生まれてくるのです」。