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先輩社員インタビュー

 「BWR運転訓練センター」は原子力発電所の中央制御室で働く運転員に、知識や技能の向上を目的とした訓練コースを提供しています。主なクライアントは東京電力ホールディングス(株)・中部電力(株)・東北電力(株)・北陸電力(株)・中国電力(株)・日本原子力発電(株)・電源開発(株)など沸騰水型原子炉を持つ電力各社や原子力プラントを製造している日立GEニュークリア・エナジ-(株)・東芝エネルギーシステムズ(株)等のメーカ各社。専門のインストラクターが実物大のシミュレータなどを用いて訓練を行います。現在、沸騰水型原子炉の訓練が行えるのは国内ではこちらだけ。全国から運転員が集まり、インストラクターには豊富な知識はもちろんのこと、強い責任感が求められます。地元・刈羽郡出身の若手インストラクターに、会社や仕事について聞いてみます。

原子力発電所で働く運転員が安全に安定運転できるように知識や技能を育むのが私たちの仕事です
BWR運転訓練センター 訓練部
山岸 達矢
2016年入社
出身校:新潟大学大学院 自然科学研究科修了
通常起動からトラブル対応まで、あらゆるシーンを想定します

 当社は原子力発電所の中央制御室で働く運転員の方々の、技能向上を目的とした訓練施設です。私たちインストラクターはテキストを元にした座学や、1/1スケールの中央制御室を模したシミュレータでの各種訓練を行います。実際の発電所にはさまざまな設備があります。その設備がなぜ必要なのか、どのような考え方で作られているのかを当社では暗記ではなく、考え方を理解させることに力を入れて教えています。シミュレータでは基本的な原子力発電所の起動〜停止に始まり、アクシデントが発生した場合の対処法なども訓練します。私たちがアクシデントのシナリオをシミュレータで再現し、訓練生の対応を評価・検討します。

一人前になるには10年。長いスパンで成長を促してくれます

 私は新潟県刈羽郡で生まれ、原子力発電所は身近な存在でした。当初は教育関係の仕事に進むつもりでしたが、2011年の福島第一原子力発電所の事故を受け「どうしてこんなことが起きてしまったんだろう」と考えたことが、この道へ進むきっかけです。原子力設備はどんなに良いものを作っても、動かすのは人間です。その教育の部分で関わることはできないかと思ったのです。もちろん、入社時はプロの運転員に教えるような知識や技術はありません。当社は10年かけて一人前のインストラクターを育てる方針です。そして勉強する時間がしっかり取れるよう、人員構成も余裕を持って組まれています。私も30代になりましたが、まだ一人前ではありません。それでも運転員の方から「わかった!」「できた!」と言われることもあり、すごく嬉しく感じます。

一問一答!Q&A
この会社を選んだ理由は?

福島第一原子力発電所での事故を知ったのがこの道を選んだきっかけです。この会社の存在はあまり知りませんでしたが、実際に仕事ぶりを見せてもらい、インストラクターの方々の真剣さに心を打たれました。

会社の雰囲気は?社員はどんな人?

社員約60人のうち、インストラクターが約35人を占めます。年齢や役職に関係なく意見交換ができるよう、社内では「さん」付けで呼び合います。社長でも「さん」付けです。フラットで風通しの良さは感じます。

福利厚生面での会社の魅力は?

給与面では正直、かなり優遇されています。年間を通してスケジュールが立てられているので、残業もほとんどありません。年間休日124日、有給休暇24日が初年度からあり、自分の都合に合わせて休みを取得できます。

どんな人がこの仕事に向いている?

インストラクターはコミュニケーションが大切。人と話すことが好きな人が向いていると思います。原子力の知識や教え方などは、入社してから身につけられます。学ぶことが多いので、学習意欲も必要かもしれません。

仕事で心掛けていることは?

誠実であること、つまり、嘘をつかないことや知ったかぶりをしないことです。沸騰水型原子炉の訓練機関はここにしかありません。自分のやることが、今後の日本に影響するという意識で仕事に取り組んでいます。

今後の目標、挑戦したいことは?

短期的には13分野の講義資格を全て取得してインストラクターのエキスパートになること。長期的には原子力発電所が動いている姿を見たことのない電力会社の社員に、どのような訓練をすればより効果的なのか?その訓練方法を開発すること。

休日はどのように過ごしている?

甘いものが大好きなので、美味しいスイーツを求めて各地に足を伸ばします。自分で作ることもあります。新しい美味しさに触れるのははとても楽しい体験。実は発電所の運転員さんにもスイーツ好きの方は多いんですよ。

とある1日のスケジュール
▼8:00
出社、講義(4時間)

自社の講義テキストを使用して設備、手順、安全文化などの講義を実施します。

▼12:00
昼休み

自宅から持ってきたお弁当を食べます。食堂で安くてボリュームのある日替わり定食を食べることもあります。

▼13:00
シミュレータ訓練(4時間)

中央制御室を模したシミュレータで、通常起動操作や事故対応の訓練をします。

▼17:00
帰宅

訓練は17時までなので訓練が終了後、帰宅します。

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