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業界屈指の段ボールメーカー「セッツカートン」の強みとは?

環境を守り未来を包む、段ボールのチカラ

同社は業界トップクラスの総合パッケージメーカー。「私たちがつくる段ボールは単なる梱包材ではありません。製品を守り、物流を支え、世界中の人々をつなぐ重要な役割を担っています」との言葉にその誇りが表れています。環境に配慮したサステナブルなものづくりであること、また避難所で活躍する段ボールベッドに代表されるように、本来の用途以外にも役立つ技術で社会を支えていることも特徴の一つです。

セッツカートン 新潟工場 人事担当

河埜さん 鈴木さん

「新潟工場は燕市分水エリアにあり、約130人が働いています。段ボールシートの生産量は県内第1位で、幅広い用途で使われる段ボールをこちらで生み出しています!」

セッツカートンが誇る驚異的な数字あれこれ

セッツカートンは、段ボールシート・段ボールケースなどを製造・販売する会社です。国内に15カ所の直営工場と7つの関連会社、ベトナムに1社を展開し、年商は664億円。段ボールの生産量は業界5位と、ざっと数字を並べただけでもトップクラスの地位と信頼を確立していることが分かります。そして燕市にある新潟工場では、その地域柄もあり、米菓や餅、きのこ、かまぼこなどの食品関連に使われるものを中心に、多種多様な段ボールを生産しています。

「段ボールというと、まず通販や引っ越しの際に用いられるものをイメージすると思いますが、それは需要の6%程度。実は全体の50%を占めているのが、当工場の主力である食品関連分野での使用なんです」と鈴木さん。次いで多いのが、電化製品や機械製品、医薬品などの日用品分野。それらのほとんどは工場から小売店へと企業間の配送において使われています。業界を問わず多用されている段ボール、その可能性を追求し、それぞれの最適解を形にしているのが同社です。

  • 段ボールづくりは『原紙』という重量約1.5tほどの厚紙からスタートします。ロール状の大きな原紙がずらりと並ぶ光景は、迫力満点です。

  • 3枚の原紙を糊付けし、板状の段ボールシートに。これに切り込みや接着、印刷などの加工をして、皆さんの身近にある段ボールケースとなります。

一貫生産体制のオーダーメイド、だからオモシロイ

段ボールは“中に入れるもの”によって求められるスペックが異なるため、そのほとんどがオーダーメイド。結果、顧客のニーズを満たす提案力・開発力・技術力が磨かれました。「例えば、家電なら強度重視で厚みのある原紙を使い、米菓などの軽いものはトラックに多く積み込めるようできるだけ薄く仕上げる。いちごなど崩れやすいフルーツを入れる場合は、段ボールが緩衝材としても機能するよう設計しています」。さらに、テープを貼らなくてもフタを固定できるものなど、顧客の作業時間を短縮できるような製品の提案にも努めています。

また配送時にとどまらず、災害時の避難所などで使われる段ボールベッドの提供も。床からの冷気や振動を軽減し、埃もよけられるため「健康被害の緩和にも貢献できる」と好評です。同社が何より大切にしているのは確かなクオリティー。「段ボールは3枚の紙を貼り合わせたシンプルな構造だけに差別化は難しい。だからこそ厚い信頼を得られるよう、品質管理には特に力を注いでいます」。

  • 「段ボール」と一口に言っても、入れるもの・使われる場所などによって素材・形状に様々な工夫が施されているとは!身近な段ボールを観察してみたくなりますね。

  • 東日本大震災、熊本地震発生時の避難所でも活躍した段ボールベッド。同社は全国250の自治体と防災協定を結び、県内でも4つの市と締結。防災協定を結びたいという自治体は増加傾向にあります。

驚異のリサイクル率!今、段ボールが選ばれる理由とは?

「段ボールはとても不思議な素材です。手で簡単にちぎれるのに、ベッドにしたら大人の体重をしっかり支えることができる。軽量でありながら頑丈なのは大きな特長です」と河埜さん。ほかにも、保管の際は折りたたんで省スペース化できること、印刷が可能で中身の情報伝達や販売促進の役割も果たせることなど、メリットを挙げればキリがありません。

なかでも注目したいのは、95%というリサイクル率の高さでしょう。「プラスチック系の包装容器とは違い、回収、洗浄、破損、紛失などに伴うCO2の排出量が少なく、環境にやさしいのは大きな強み。おまけに原材料が天然資源のため、たとえごみになっても自然に還るから安心です」。SDGsに対応するサステナブルな製品であることは、今、改めて段ボールに注目が集まっている理由であり、また同社の将来性を示す重要なファクターでもあるのです。

  • 軽量で頑丈、クッションの役割、保管で場所を取らずに商品の広告にもなるなど梱包材として有能すぎる段ボール。こんなにメリットがある素材だったとは驚きです!

  • 段ボールはその素材も有能として、CO2排出量、海洋プラスチックごみなどの世界的環境問題への意識の高まりから、近年再注目されています。

働きやすさのキーワードは「120日」と「100万円」!?

従業員数1,000名規模でありながら、職場には、信頼と助け合いの精神を大切にした温かな風土が根づいています。「教育や指導についても長い目で見守るのが基本姿勢」と、本社での新人研修や各部署でのOJTなど、着実に知識と経験を身につけられる学びの場が設けられています。

さらに、資格取得へのチャレンジもしっかり応援。同社一押しのeco検定をはじめ、QC検定、ITパスポート試験など、比較的取得しやすい資格にも手当がつくため、細かく積み上げればまとまった金額となり日々のモチベーションに。楽しみながらスキルアップできる制度として多くの社員が活用しています。

また、年々増加している年間休日が2025年度には120日に達するほか、第三子以降の出産祝い金が100万円と、大手企業並みの手厚い福利厚生を完備。「安心して長く働いてほしい」との想いから、ワークライフバランスに配慮した好環境を築いています。

和やかな雰囲気の新潟工場。職種は営業、業務、総務、生産技術、製造や包装設計、情報システムなどがありますが、配属は本人の希望と適性をすり合わせて決まるそうです。

誰もが知る世界的なオンラインストアをはじめ顧客のジャンルは実に多様。それぞれにピタリとハマる製品づくりと品質へのこだわりに触れ、段ボールの面白みと無限の可能性、そして社会貢献度の高さを実感しました。

また、働きやすい職場環境づくりへの取り組みも印象的。出産祝い金100万円と聞いても就活生の皆さんはピンとこないかもしれませんが、これは「あらゆるライフイベントを安心して迎えながら長く働ける」という企業風土の一つの象徴です。福利厚生重視の方は、ぜひ注目を。

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