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卵加工品の専門メーカー「まる味食品」が目指す超一流とは?

“やわらかいゆで卵”では全国トップクラスのシェア!

「まる味食品」は卵を専門とした食品メーカー。なかでも、ラーメンなどによく使われるとろ~りとした“やわらかいゆで卵”を得意とし、その分野では全国トップクラスのシェアを誇ります。「目指すはナンバーワン、そして“超一流”です」という同社の強みはどこにあるのでしょうか。

そこで、まる味食品のオフィスを突撃! 大手取引先と多くの商談を成立させてきた営業職の先輩社員と、商品開発・品質管理の部門で活躍する若手先輩社員に仕事内容や、仕事の面白さについて聞きました。魅力、ザクザク出てきましたよ!

新潟市東区に本社を置くまる味食品。竹尾ICから車で約3分、東新潟駅からは歩いて約20分の場所に位置しています。

3つの強みで、卵業界の“富士山”を目指す!

まる味食品には3つの強みがあります。まず1つ目は、“やわらかいゆで卵”の第一人者であり、それを大量生産できる体制が整っていることです。2つ目は全国的な販売網。大手運送会社とのパイプにより、地方都市のハンデを軽々と超え、広く商品を提供しています。養鶏場とのつながりも強く、東日本大震災の際も途切れることなく原料を調達し、商品を出荷できたというから驚きです。

そして3つ目は、有名スーパーマーケットや外食チェーンなど、取引先が大手に集中している点。それは、品質の良い商品を安定供給できることへの信頼の証でしょう。

卵のプロである同社が目指すのは、今を上回る超一流。「日本一高い山は富士山ですが、二番目を答えられる人は少ない。目指すならやはりナンバーワンです」とは社長の言葉。そして、あくまでこだわり続けているのは「おいしさ」と、家族に食べてほしいと思えるような「安全性」です。その想いこそ、まる味食品のコアなんですね。

  • "やわらかいゆで卵"の大量生産ではパイオニアというまる味食品。新潟の企業が全国展開のラーメン店やファミリーレストランのメニューを彩っていたとは驚きです!

  • 和洋中、どの料理にもマッチするゆで卵!安定した品質、安全性、おいしさを提供できる同社がナンバーワンを目指すのも納得です。

営業が語る、コロナ禍でも業績安定の理由

早速、先輩社員にお話を聞きましょう。まずは佐藤さん、営業職の仕事とは?
「全国の飲食店やスーパーマーケットに当社の商品を紹介しています。でも“足で稼ぐ営業”とは少し違うかもしれません。取引先はほぼ決まったところで、こちらからの売り込みやノルマは一切ないからです」。

パックの卵はなぜ尖ったほうが下向きか、殻のむきやすさに違いがあるのはどうしてかなど、商談の際の話題も豊富。あらゆる“卵情報”を伝え、お客様が納得のうえで成約につながったときに「よし!」と喜びを感じるという佐藤さん。それも卵のプロとして圧倒的な知識量があってこそ、ですよね。

取引先には、全国展開のラーメン店やファミリーレストラン、さらに大手スーパーマーケットなど名だたる顔ぶれが。「主力はずっと業務用商品で、スーパーマーケットとの取引が始まったのは最近ですが、コロナ禍でも巣ごもり需要で売上は伸びました。それが多業態に向けて展開する強み。複数の柱でバランスをはかりながら、今後も新たな可能性を広げていきたいですね」。

  • 大手企業との取引を担当しているため、関東への出張も多いという佐藤さん。頼もしい卵のプロフェッショナル!

  • 実はこれまでスーパーマーケットとの取引には慎重姿勢だったとのこと。コロナ禍前に取引を開始し、巣ごもり需要で同社の売上もアップ! 経営戦略力、スゴイです。

確かな品質と技術力の要!開発部門の仕事

続いて、開発と品質管理の部門で活躍する先輩社員が登場! 入社1年目の泉さんが2年目の開発担当 山際さんと品質管理担当 田邉さんに指導を受けながら3人で連携し、まる味の卵の安心安全・美味しさを支えています。

3人が共通して行うのは、毎日の検食業務。1日に約10種類の製品を試食し、卵黄の硬さや味の変化をチェックしながら品質の安定に努めています。「細菌検査や日持ちテストなど、先輩方に教わりながら行っています。卵は気候や温度など、鶏が育つ環境によっても品質が左右されるので、品質管理の重要さを実感しています」と泉さん。

また、商品開発についても勉強中という泉さんは、先輩社員の山際さんの指導のもと、お客様からの依頼に応じた新商品開発に取り組んでいます。「開発はものづくりに似た面白さがあると思います」と先輩の山際さん。

お客様の要望はオリジナル商品の開発から賞味期限の延長など様々。試作で何度も検証を重ねて、要望に合致した製品を仕上げていくそうです。泉さんは「思い通りのものができたときは嬉しいです。商品開発の仕事を通じて、自分の仕事の意義が少しずつ分かるようになってきました!」と話します。

  • 卵の検食は必ず2名以上で実施します。1つの製品を半分に割り、2人で半分ずつ食べていつもと同じ味、やわらかさかなどを確認します。

  • 商品開発業務の一つ「検証」。こちらは着色した液卵を使って実際に調理し、色味を確認している様子です。お客様の要望を叶えるため、様々な検証を行います。

専門家とのネットワーク&知見を商品開発に活かす!

最近では、有名チェーン店向けの煮卵や、親子丼用の液卵の開発など、“卵”に関するあらゆる依頼に対応しているという開発部門。品質管理を担当する田邉さんも加わり、3人で意見やアイデアを出しながら試行錯誤を重ねています。

さらに、若手3人の大きな支えになっているのが、社外の専門の方からのアドバイスと協力体制。実はこの仕組み、超・大手食品メーカー出身の社長のネットワークを通じて生まれたもので、HACCPや食品表示法、細菌や微生物学、営業、開発など、あらゆる分野のエキスパートからアドバイスを受けながら、商品開発を行っているのだそうです。
「専門の方々からアドバイスをいただいて開発に役立てています。専門的な知識を得られるだけでなく、情報の整理や伝え方なども勉強になります!」と泉さん。先輩社員の田邉さんも「専門の方々に、いつでも質問できる環境はありがたいです。定期的な勉強会で、新しい知識が増えていくことに楽しさも感じます」と自身の成長を実感する場面が多くあるそうです。

社長のバックグラウンドを活かした外部の知見を活用し、技術と提案力も磨く同社。若手社員たちはこの過程で専門性を高めながら、新たな開発への挑戦や仕事へのやりがいを見出しているのですね!

  • こちらは品質管理業務の「検査」の様子。安心安全な製品をお届けするために欠かせない業務です。

  • 左から田邉さん、泉さん、山際さん。3人とも「分からないことは周りに聞きやすいです!」と話していました。新人さんにとっては仕事に慣れやすい居心地の良さもあるようです。

同社ならではの強みを最大限に発揮しながら、新潟から全国へ。ニッチを突いた事業展開や安定した業績とともに注目してほしいのが、社長のユニークなキャラクターです。かつて超大手企業で活躍していた社長は、毎朝5時に工場で行う卵の殻むきから1日の仕事をスタートします。従業員から「社長」ではなく名字で呼ばれる人気者でありながら、その仕事観にはぐっと人を惹きつける力が! そこに宿る信念こそ、同社を支える確かな基盤であるように思いました。

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