ワタナベセイサクショ
渡辺製作所が手がける「金属熱処理」とは、金属材料を熱したり冷やしたりして、耐摩耗性や耐久性、靭性などの特性を与えることです。焼入れ、焼戻し、高周波焼入れ、ロー付けなどの種類があります。金属熱処理という技術は古くからありますが、この技術がなければ、金属はあっという間にすり減ったり、破損したりして、その機能を果たさなくなってしまいます。当社には各機能に分かれた7つの工場があり、一般熱処理用の連続炉、浸炭焼入れ炉、真空炉、汎用浸炭ピット炉などを備えて、さまざまな熱処理に対応しています。
自動車、船舶、建設機械、工作機械、家電、工具など、当社が手がける金属熱処理は多岐に渡ります。中でも、カムシャフトをはじめとした自動車部品の熱処理は全体の4割ほどを占め、専用の自動ラインを設けて対応。トヨタ自動車(株)、本田技研工業(株)、(株)リケン、(株)デンソー、(株)コマツ、三菱重工業(株)などの指定工場、認定工場にもなっており、そうした大手メーカーから技術力が高く評価されています。また、当社は県内の熱処理会社でも真空炉が充実しており、まだ全体の1割ほどですが、最近は真空炉で加熱して行う「ロー付け」の受注も増えてきました。
金属熱処理は目に見えない特殊な加工技術であり、当社がお客様のご要望にお応えできるのも高い技術力があるからこそ。そうした技術の高さを証明してくれるのが資格であり、当社の社員は7割が「金属熱処理技能士(特級・1級・2級)」の資格を取得。課長以上は1級以上の資格を持っており、日本全体でも数少ない特級を持つ者が5名もいます。その他にも、工業標準化品質管理推進責任者や金属材料試験技能士、非破壊試験技術者などの資格を有する者も、それぞれ数名います。当社では資格制度を導入し、技術力アップや人材育成に力を注いでいます。
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